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2021.03.14 働くこととは

労使の利害が一致

 人類の歴史において、「賃金は労働の価格である」という考えは間違っていました。つまり、人が労働に対して金を払っているのではなく、さらに、人が商品に対して金を払っているのでもありません。実は、商品の持っている機能に対して払っているという考え方が出てきます。
 自動車を買うのではなくて、自動車の持っているスピード、労力節約、快適さ、エリートの象徴というような働きを買っているのです。
 労働も、この考え方と同様に、「労働の持っている働き」に対して賃金が支払われるのです。
では、「労働の持っている働き」とは何か。それは「付加価値」を生み出すということなのです。
「付加価値と賃金との関係」にはどのようなものであるかを明らかにしたのがアレン・W・ラッカーです。その成果分配の法則の実証によれば、世界のあらゆる国の、どのような業種、業態、規模であっても、付加価値に正比例します。労働分配率が40%前後になります。したがって、その企業の支払う賃金の総額は、付加価値に正比例して変動します。
 付加価値=売上高-比例費、   比例費=材料費+外注費+消耗工具。
 付加価値を一定の割合(労働分配率40%)で分配するのですから、労使とも分配に対する争いをする必要がありません。そして労使ともに自分の有利になることは、利益配分でなく付加価値そのものを大きくすることなのです。
 付加価値分配の法則を利用して、我々の生活を向上しようと決心をした瞬間から、事態は180°転換して「労使の利害は完全一致する」ということになります。
 付加価値を大きくすることが、労使ともに自分の利益ならば、お互いの利害は完全に一致します。従来の賃金闘争が付加価値に対する分配率の争いでした。労使は手を携え共に付加価値の増大に専念するとすれば、労使の共同と相互信頼の姿がここから生まれてくることになります。

【経営コンサルタント 一倉定】

 これから、給与は、年功序列方式から付加価値分配の法則が取り入れられることになるでしょう。

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