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2021.03.28 歴史から学ぶ

現実逃避の理念先行

 明治維新以後、昭和20年までの日本史で不思議なのは、どうして日本があんなガチガチの軍国主義国家になってしまったのかということだろう。戦後の日本が空想的平和主義であるように戦前は空想的軍国主義であった。なぜ空想的といえば、まともな軍国主義者なら広大な中国と戦争しているのに、更に広大なアメリカと先端を開いたりしない。よく言えば「理念先行」、悪く言えば「現実性無視」そのものだった。明治維新を達成した人々のバイブルとされた「靖献遺言」という本がある。宋の忠臣が出てくる。宋の滅亡の原因を「目先の平和を求めて軟弱な外交を展開した売国的政治家である秦檜が、愛国者である岳飛を陥れたからだ」と述べている。これは特に昭和初期の軍人たちの考えとピタリと合う。岳飛の座右の銘は「尽忠報国」(忠を尽くして国に報ずる)である。敵と妥協することは亡国の道であると信じる軍人が増えることになる。政治家としては、国を滅ぼさないためにやむを得ず妥協をせざるをえない。「理念先行」の岳飛の言う通りにしていたら、もっと早く宋は滅んだろう。ちょうど昭和20年に大日本帝国が滅んだように。現実を現実とは見ずに、理念の中に逃げ込んだ。

 

【井沢元彦 逆説の日本史】

 

 なぜ太平洋戦争を起こしたのかが、少し理解できます。さらに、なぜ「失われた〇十年」が続いているのかも知りたい。

 

【コメント】

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